竹田麗央がドライバーを振りちぎって、国内ツアー史上過去最長のタフなコース・大利根カントリークラブ西コース(茨城県坂東市=6845㍎、パー72)をねじ伏せました。
最終日最終組は、メルセデスランキングと平均ストローク首位を争う竹田と山下美夢有が、8アンダーで並んでスタート。ティーショットでは竹田が20~30㍎も山下をアウトドライブ。400㍎前後のパー4では、竹田が7~8番前後のアイアンでピンを狙い、山下はユーティリティーでピンを狙う。飛距離のハンデをどれだけ山下が克服しながら、粘っていくかが勝負の分かれ目でした。
しかし前半はショット力を生かして竹田がいずれも400㍎を越える3番と8番で2打目をピンそばにつけてバーディー。対して、フェアウエーから長いクラブを持つ山下は、積極的にピンを狙ったものの、グリーン外からのアプローチでリカバリーできず、バーディーの後にボギーを打つ苦しい展開。結局、山下は33ラウンドぶりのオーバーパーとなり、3打差の3位に終わりました。
一方の竹田は、グリーン回りからのアプローチが光りました。12番パー3では、ティーショットをミスしながらも、深いラフからの約20㍎のアプローチをロブショットでパーセーブ。続く13番の短いパー5でもナイスアプローチでバーディーを奪いましたが、その後は必死でパーをセーブする展開。まさに山下のお株を奪うリカバリーで首位を譲りませんでした。
優勝後のインタビューで「明愛さんが追いかけてきて苦しかったですが、パーパットが決まった。自分を信じて、ロブショットが成功してよかった」と語った竹田。最終18番では、ギャラリーの携帯音でアドレスから仕切り直す一幕も、何事もなかったようにドライバーを振りちぎり、フェアウエー真ん中へ。決して表情を緩めることなく、最終日を70にまとめ、通算10アンダーで女子プロ選手権に続くメジャー2勝目と、今季7勝目を手にしました。
「ボギーが来ても、バーディーが来ても、表情に出さずにプレーすることを心がけた」と竹田。メンタルコントロールもさすがで、もはや国内ツアーでは敵なしの状態。今回の優勝でメルセデスランキングは3000㌽を越え、平均ストロークも69.2793となり、前週首位の山下を抜いて首位に立ちました。「いつかは海外メジャーで勝ちたい」と宣言する21歳が、不動裕理の持つ国内ツアーの最多勝記録(10勝)を塗り替えて海を渡るのか。終盤戦の竹田のプレーから目が離せません。
時田 弘光
~No Golf No Life~
以前は真剣に競技ライフを送ってきた雑草勤め人ゴルファー。現在はおひとりさまゴルフなどで、自堕落でゆるいラウンドを楽しんでいます。全盛期は7000㍎級のコースでクラチャンになったこともありますが、今はドライバーで200㍎の壁と戦っています。
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